夜坐とチベット死者の書

 土曜日の夜、初めて坐禅をさせてもらいに林陽寺さんへ伺いました。お寺さんの娘さんのお誘いでした。「the寺起こし企画」の一つ「夜坐(やざ)」です。坐禅には以前から興味はありましたが、あらたまって訪ねて行くのも気が引けていましたが、明るく元気な寺娘さんにおだてられて、ついついその気になって参加してきました。参加者の皆さんは老若男女(うまく発音できませんが)あわせて12、3人くらいで、ほとんどの方が初参加でした。なので少し安心しながら、住職さんが丁寧に教えてくれる通りに、坐禅の坐り方や心のありようをまねて、少しばかり坐禅をさせてもらいました。普段は静かに坐ることがないため、心が騒いで時間ばかりを気にしている自分がありました。「考えを捨てよ。考えを追うな。」と教えてくれた住職の言葉を試してみても、いつもと違う雰囲気の中にいる自分を見てしまい、心が落ち着くどころか右往左往している自分を感じて、ますます考えてしまいました。そんな訳で、わずかな時間だったでしょうが、少しも悟れることは無く、ただただ疲労困憊の一時でした。
 その後、お茶とお菓子をいただいて「チベット死者の書」のDVD鑑賞となりました。この作品は以前(といってもかなり前ですが)NHKで放送された番組です。死を迎えた人間を49日間弔いながら、魂が輪廻して行くまでの流れをチベット仏教の教典を通して語られるお話です。中沢新一氏の脚本ですが、多少ビジュアル過ぎる部分が多いかなと思いますが、でも死を迎えた人への心構えから始まり、魂が抜け出た後に彷徨う心を導く教えや、輪廻して再生を迎えるための道を必死に教えることなど、わかりやすく、そして興味引かれる内容でした。
 何年ぶりかで見てた番組でしたが、文明が進んでしまった日本では、非科学的だと思われても仕方がありませんが、今の日本を見ていると、こうした原点の教えが、あらためて必要なんだと感じました。寺娘さんが、がんばっているこうした企画が、少しずつでも広がって、多くの人に伝わって行けばと願います。
外に出て寒空を見上げると、まばゆい星が静かに、そして、美しく瞬いていました。よき出会いをいただいて感謝感謝。また誘ってくださいね。

オープンハウスを終えて

 きのう今日の2日間、晴天にも恵まれ、関の家のオープンハウスを無事終えることが出来ました。会期中にお出でいただいた方は、ご近所の方を合わせると30人くらいでしょうか。本当に多くの方に見ていただき、貴重なご意見をいただいたことを心より感謝申し上げます。
そして、こうした催しをこころよくご了解いただき、ご近所の方々に声をおかけいただいたクライアントのご家族の方々に、心よりお礼申し上げます。
 オープンハウスを開催するといつもそうなんですが、自らの表現をさらすことへの緊張感と、自らが予想だもできなかった物事の捉え方などをお聞きすると「・・・・・はぁ〜  またがんばろう・・・!」っと。
そんな自分を見つめ直す絶好の機会を与えていただいていると思っています。

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 こうして自分が関わった建築が、またひとつ出来上がり、社会の一員となって建ち続けて行きますが、この住宅がご家族の生活をささえ、ご家族の心の支えとなることを切に望んでいます。

本当にありがとうございました。

 Time is Life

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蕎麦の刈り取り作業

11月6日に蕎麦の刈り取り作業をしました。以前の記事でも紹介しましたが、夏の暑さで収穫時期が遅れ、立冬前日の作業になりました。当日は肌寒い朝を向かえましたが、日頃の行いの良さもあって(もちろん参加者の方々ですよ)よい天気に恵まれました。先月末頃から参加者の呼びかけをしていましたが、皆さん予定があって参加者がなかなか集まりませんでした。ひょっとすると長老グループだけのさみしく厳しい作業になるのではないかと心配していましたが、仕事の時間をわざわざずらして来てくれた若者大工グループや、高山から駆けつけてくれた新婚ほやほやカップルのおかげでぐっと平均年齢がさがり、順調なスタートきることが出来ました。

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蕎麦の出来に関しては、やはりかなり悪い状態でした。農業指導員のIさんの予測では、昨年の四分の一くらいの出来だろうと言っていましたが、確かに蕎麦の本数も少なければ実も小さいように思いました。そのためか、作業の方は順調に進んで行きました。

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刈り取られた蕎麦は、実をとるために原始的な作業で落とします。
すなわち、たたく!ただひたすらたたく!
竹を渡した台に叩き付けるだけです。でもこれがけっこう重労働。

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そうこうしているとすでに蕎麦はきれいに刈り取られていました。思ったよりも早かった!

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さて、たたき落された蕎麦をかき集めてみると、あおい葉っぱがやたらに多い。やはりまだ枯れていない蕎麦が多い証拠です。まぁそれもやもうえません。あとはふるいを使ってただただ葉っぱをとるのみ。

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いよいよメインイベント。本年初登場の文明の利器「唐箕(とうみ)」最新型です。皆さん知ってます?古い民家を訪ねると納屋の奥にしまってあるあれです。私も見たことはありましたが、実際に使うのは、これが初めてでした。原理はいたって簡単で、漏斗みたいな上の入れ物に蕎麦の実を入れてから、ハンドルをぐるぐる廻して風を起こし、落し口の微妙な調整ノズルを動かして上の蕎麦を落とすと、風の力でゴミや実のない蕎麦などが吹き飛ばされ、蕎麦だけが下に落ちる仕掛けです。いわゆる選別機ですね。でも単純と言えばそうなんですが、じつによく出来た機械でした。
まずは農業指導員のIさんがお手本を見せてくれました。足元にあるケースには重い実と軽い実が別れて落ちてきます。じつにすばらしい!Dsc06500

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結局今年の蕎麦の収穫はIさんが言われていた通り、昨年の四分の一くらいしかありませんでした。でも、作業を終えたあとの爽快感は去年と変わりません。
つぎは収穫した蕎麦を食べる「蕎麦会」があります。楽しみですね。

関の家 オープンハウスのお知らせ

 このブログにもご紹介していましたが、クライアントのご好意により「関の家」のオープンハウスを行うことになりました。
 ご都合の良い方はぜひご覧いただければと思います。
 ブログにも書いて来ましたが、すべての左官工事とすべての塗装工事を家族が力をあわせて作り上げた住宅です。現場の職人さん方も感心するぐらいガンバって作り上げています。その思いの詰まった雰囲気をぜひ味わっていただければと思います。

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関 の 家<素直に のびやかに>

  設 計:多田直人建築研究所(多田直人)
  施 工:株式会社 相宮工務店
     (監督 前田公男 大工 長屋俊平)
  構 造:木造平屋建て

  日 時:11月20日(土)・21日(日)
       午前10時〜午後4時
  場 所:岐阜県関市
  申 込:多田直人建築研究所あてにメールでお申込ください。
      mail@wood-road.com
      申込の際には住所、氏名、連絡先を明記ください。
      追って地図を送らせていただきます。

嫁入り(関の家)

 11月になりましたね。今年もあと2ヶ月。口癖のように言ってますが、本当に時間が経つのが早くなりました。
 学生時代は福井にいましたが、11月を過ぎると天気が崩れ始め、雷とともにみぞれまじりの雨が降り始めます。晴れ上がった日に山を見上げると、うっすらと雪化粧をした山並みが見えます。日本海も徐々に深緑色に染まり、白い波頭が無数に揺らめき立っています。そして、低くたれ込めた鉛色の雲の切れ間から、まばゆいばかりの光が差し込み、見る者を空の高みへといざないます。
 大いなる自然のいぶきが、人々を圧倒する光景です。
 昨夜の雷鳴は、そんな光景を呼び覚ましてくれました。
 さて、関の家は、先月の末に引き渡しが終わりました。工事は今年3月から始まりましたが、クライアントと初めてお会いしたのが2009年の6月だったので、1年4ヶ月あまりのおつきあいでした。打ち合わせや現場監理で通い慣れた道でしたが、これからは走ることも少なくなります。ほんとにいつものことなんですが、寂しいことです。
 まぁ無事に嫁入りしたんだから、明るく送ってあげましょう。

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外観です。外構は住みながらゆっくりと。

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なが〜い濡縁。大工さんご苦労様。

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外からLDKを見ています。北側まで覗けます。

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玄関は小さく低くほの暗く。次なる部屋へのプロローグ。

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LDKは明るく広くのびやかに。八角形の柱は大黒柱。

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キッチンカウンターはテーブル兼用です。チークの無垢板が気持ちいい。
キッチンはすべて家具で造りました。

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LDKと続きになっている和室です。始めは家族で川の字で寝るそうです。

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廊下の途中にあるファミリーコーナーです。机の天板もチークの無垢板です。

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子供室です。2室に仕切れるようになっています。

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夫婦寝室です。ここからクライアントの左官工事が始まりました。

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トイレです。床はコルクタイルなので冷たくありません。

 さて、関の家はクライアントが塗装工事と左官工事をすべて行っています。ご主人は休日すべてを返上しての作業であり、奥さんは子供の昼寝時間をみはからっての作業です。なので、本当に大変だったと思います。おまけに今年の夏は異常な暑さだったので、思うように作業は進まなかったと思います。そのため、まだ作業は続いていると思います。
 本来でしたら引き渡し前にオープンハウスをお願いするのですが、今回ばかりはそうも行きませので、クライアントには作業が終わったら、オープンハウスをお願いしました。
 なので、皆さんにはあらためてお知らせしたいと思いますので、もうしばらくお待ちください。